輝勢会は令和6年7月8日~10日にかけて行政視察を行いました
宮城県石巻市「水辺を活かした地域活性化事業」
宮城県石巻市は、県東部の太平洋に面した位置にあり、仙台市に次ぐ人口位の市として発展し北上川河口付近に多くの船が停泊し漁場として栄えていました。
平成23年3月の東日本大震災による津波による被害が大きく、無堤防区間で津波により河口部の船はもとより家屋においても流され壊滅的な被害にあわれました。
震災から10年を超える期間を経て、無堤防であった地区には 堤防が完成され、その整備と連携した「かわまちづくり」の推進、「水辺を活かして地域の賑わい創出」を目指す取組がされています。
「取り組み内容」として河川空間のオープン化での様々なイベントの開催。夜の景観演出、水辺花火観覧、水辺ライブ、映画上映会、水辺でのヨガ体験など様々な取り組みにより、令和4年度に「かわまち大賞」を受賞。令和5年1月10日に国土交通大臣より表彰状を授与されました。
宮城県仙台市「せんだい3.11メモリアル交流館」他
(1)せんだい3.11メモリアル交流館
①東日本大震災の発災から5年経過した2016年2月開館。東日本大震災を知り学ぶための場であるとともに、津波により大きな災害を受けた東部沿岸地域の玄関口。記憶と経験をもとに、コミュニケーションを通じて知恵と教訓を紡ぎ出し、未来へ、世界へとつないでいく拠点となっています。
②1階交流スペースは、津波浸水区域等を表示する立体地図やスライド、図書コーナーなどの仙台市東部沿岸地域の情報を発信されています
③2階展示室は、震災被害と復旧・復興状況を伝える常設展と、様々な切り口から震災を伝えていく企画展で構成されています
④入口に設置されているこちらの大きな水槽では、宮城教育大学が震災発生前に採集していた若林区井土地域のメダカを飼育。これは津波の被害に遭った井土地域のメダカを繁殖させてふるさとに還すための取り組みです。
(2)震災遺構仙台市立荒浜小学校
①荒浜地区は、仙台市中心部から東に10㎞離れた太平洋沿岸部に位置。沿岸線に沿うように歴史ある運河・貞山堀が流れ、その周囲に約800世帯、2,200人が暮らす集落があり、荒浜小学校は1873年創立、海岸から700m内陸に位置し震災当時は91名の児童が通学。東日本大震災において、児童や教職員、住民ら320人が避難され、2階まで津波が押し寄せました。
②校舎外周・1階・2階では、校舎の被害状況や被災直後の様子を伝える写真などから、襲った津波の脅威を知ることができます。
③4階・屋上では、地震発生から避難、津波の襲来、救助されるまでの経過を写真や映像で振り返るとともに、災害への備えについて学ぶことができます。
④4階展示室「3.11荒浜の記憶」で上映されている映像は、14時46分の地震発生から27時間後の避難者全員の救出、当時の校長や町内会長などへのインタビュー、消防映像を17分にまとめた内容を視聴しました。
秋田県横手市「伝統的建造物群保存地区街並み」他
平成23年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された横手市増田地区では来街者の増加に伴い、所有者らによる建物の公開の他、空き店舗も活用され賑わいを創出するなど、歴史を活かした持続可能なまちづくりを推進されておられます。その背景や実施方法などについて横手市増田生活環境施設増田の街並み案内所「ほたる」において座学で、実際に蔵の駅などの街並みやまんが美術館の見学などを通じて調査研究を行いました。